落ち葉掃除としめ縄飾り

正月事始め

年の瀬の慌ただしさの中、断捨離・大掃除が落ち着きましたらお正月の飾りつけをします。門の松飾りには年神さまを待つ意味があり、お迎えした年神さまはお正月の期間は鏡餅に宿るとされています。12月8日の「正月事始め」から大掃除に至る一連の作業は全て、年神さまをお迎えするための行事です。

東大寺の大仏殿煤すす払いのニュースが流れてくる頃になると年神さまをお迎えするお正月の準備季節になります。大掃除から初めてお正月飾りを12月28日までには終わらせましょう。

 

年神さま

お正月は、年の初めに年神さまを家に迎えて一年の豊作豊漁を祈るものです。年神さまとは、新しい年の穀物の実りをもたらし、人々に命を与てくれる神であり、私たちを見守ってくれるご先祖の霊であると考えられてきました。春になると里に降りてきて田の神となり、秋の収穫が終わると山の神になり、正月には年神さまとして戻ってくると云われています。1月を睦月といいますが、お正月に年神さまと先祖の霊を皆で仲睦まじくお迎えするという意味があります。

一夜飾り

お迎えするのが急でバタバタしないように「一夜飾り」といって大晦日前日に慌てて松を飾ることを戒めています。現在の暦では12月は31日までありますが、太陰暦では30日が大晦日で31日はありませんでした。なので前日の29日に松を飾ることをいまだに一夜飾りといって避けるべき行いとしています。では、松飾りはいつまでにした良いのでしょうか。答えは「15日から28日までに済ませておく」です。現在はクリスマスという習慣が根付いているので、大半のご家庭では実際の片づけが25日以降になっているのではないでしょうか。仕事納めもありますのでご家庭で作業の分配をして、うまく年神さまをお迎えしてください。

お正月の餅は12月25日から28日の間についた餅が良いとされます。29日は「苦餅」、30日31日は「一夜餅」といい忌み嫌われます。30日はお正月前日ではありませんが、旧暦では12月31日は無いために30日も同義になります。飾りつけも同様で29日は「苦」、30日31日は「一夜飾り」となります。

年神さまは鏡餅に宿るとされています。できれば木製の三方に鏡餅をかざり、近くに命名旗、名前旗を飾ると素敵な室礼飾りになります。