太極図

陰陽思想

陰陽説とは

陰陽説は古代中国で生まれた思想です。すべての事柄は陰と陽からなり、それぞれが互いに影響しあいながら、補い合い、調和しあって万物を生成し、発展して移ろうという考えです。

季節の移ろいをイメージすると判りやすいのですが、例えば冬においては秋に近い冬と、春に近い冬とは寒さ暖かさの比率が同じようで同じではありません。

寒い冬といっても、南天の実りがあり、木々が蕾をつくっているように、既に春を宿しています。このように寒さ暖かさをそれぞれ陰と陽に置き換えると、完全な陰、完全な陽は存在せず、必ず陰の中にも陽があり、陽の中にも陰があり、相反するものが調和しあって季節は移ろいます。陰陽思想では調和のとれた循環を上図の太極図で表現しています。

陰と陽の属性

陰陽思想においては、万物が陰と陽の性質を帯びているとされているのですが、夏と冬のようにある程度どちらかに極まった状態があります。下記の図はそのような相反する事柄をそれぞれ陰と陽に振り分けたものです。

陰陽思想において男女というものを考えてみますと、確かに男性意識のなかの女の性というものはありますし、その反対も然りです。世の中もだんだんそのような認識にたって法律や社会制度を改める方向にあるようですが、我々はいつも極端な事柄を不動のことのように感じて極端な制度や思想を採用してしまっているように感じられます。バランス、調和というものは得るのに難しく簡単に崩れてしまうことは皆さんご存じのとおりです。

この陰陽思想は後に五行思想と融合して陰陽五行説という思想に発展していきます。