地形としての洲浜
洲浜は川や海の水の流れにより砂が丘状に盛り上がった地形のことです。洲浜という言葉のイメージは「島」ですが、滞留した砂が膨大だと陸地にまでつながって半島化してしまいます。
洲浜台
「洲浜紋」は島形の地形をデフォルメして図案化したようにも見えますが、元は「洲浜台」という調度品のようです。この洲浜台は「島台」とも呼び、例えば京都の雛人形で三人の女官の中央の人形が持っている松や梅が飾られている足付台座がこの洲浜台です。
洲浜台は平安時代より婚礼や慶賀の式に飾られた調度品で、仙人が住むという中国山東省にある蓬莱山を表現しています。
現在でも名古屋の婚礼で見かけることがあるのではないでしょうか。
洲浜の紋は「太平記」において比叡山を攻める足利の軍勢の中に見られることから、鎌倉時代には家紋として使われていたようです。
使用家
内山氏、本田氏、筑波氏、大屋氏、岩上氏、小田氏、阿久津氏、市場氏、小田氏、長尾氏、宍戸氏、陶山氏、寺町氏、伊庭氏、茨木氏、吉田氏、青木氏、真田氏、毛野氏、八田氏、紀氏、宇都宮氏