
本来天皇家の紋章であるために、各家で定紋の使用はなく「替え紋」として用いている様子。
使用家
青沼氏 :甲斐国の清和源氏義光流逸見氏族。定紋は花菱、また割り菱も用いる。別に結び菊を用いる氏もある。旗本家が出る。
赤井氏 :丹波国氷上郡赤井の地名を負う。清和源氏頼季流の名族。定紋は雁金。旗本家がでる。
赤松氏:播磨国赤穂郡赤松郷を領し称号す。村上源氏赤松支流の名族。この氏は九つ家紋を用いている。十六葉菊紋は護良親王より賜ったものといわれる。旗本家が出る。
秋山氏: 甲斐国巨摩郡秋山の地名を負う。清和源氏義光流小笠原支流の名族。勝貞の系は替え紋に用いる。定紋は丸に三階菱。旗本家が出る。
浅羽氏 :遠江国磐田郡浅羽庄に住み称号し、もと小笠原を称す。清和源氏義光流小笠原支流。幸重(ゆきしげ)の系は替え紋に用いる。定紋は州浜。旗本家が出る。
浅原氏: 清和源氏義光流小笠原支流。定紋は三本扇。
荒川氏: 清和源氏義家流足利支流。定安の系の定紋。他に五三桐。旗本家が出る。
有馬氏: 村上源氏にて、もと堀川を称す。定紋は竜胆車。
飯田氏: 甲斐国山梨郡飯田より起こる。清和源氏義光流武田氏族。定紋は丸に割り菱。
井戸氏: 大和国添上郡井戸より起こり、藤原式家を称す。定紋は星梅鉢。旗本家が出る。
井上氏: 藤原氏支流にて、もと長井を称す。定紋は丸に撫子。菊、桐紋は豊臣秀吉より賜ったと い う。
上杉氏: 清和源氏義家流足利支。畠山義春、上杉謙信の養子となり上杉を称す。定紋は上杉笹。また越後国の長尾輝虎は上杉憲政より上杉の称号、管領職を譲られ上杉を称す。出羽国米沢藩三十万石の大名家の替え紋。定紋は上杉笹。

